CT画像などのDICOMデータをみるためにはDICOMビューワーと呼ばれるソフトウェアが必要です。この記事では、Macで使えるDICOMビューワーの代表格、OsiriX MDとHorosの違いについて解説します。
基本的な機能は同じ
HorosはOsiriXをベースに作られているため、基本的な機能はほぼ同じであり、ともに画像サーバーとしてもクライアント(ビューワー)としても使用できます。
画像サーバーとしての設定方法、クライアントとしての設定方法については、近日中に改めて記事をアップしますので、ご期待ください。
OsiriX MDを購入する必要性はあるの?
OsiriX MDとHoros、機能が同じなら、わざわざ高額のOsiriX MDを購入する必要はなさそうに思えます。しかし、実際に操作してみると2つのソフトウェアの反応速度が大きく異なることがわかります。
HorosはOsiriX MDと比較して、ユーザーの操作に対する反応速度が明らかに遅いです。これが顕著に現れるのがCT画像の表示です。
Horosでは、単純と造影、軟部条件と肺野など、複数のシリーズをならべて表示した際に、前後の画像への移動、異なるシリーズの同時表示に大きなタイムラグが発生します。それが診断医にとっては大きなストレスとなり、見落としなどの診断エラーに繋がる危険性があります。
その一方で、X線、超音波、MRIなど、枚数がそれほど多くない画像の表示については、OsiriXとHorosで大きな違いはないように思います。
結論ですが、普段あまりCT画像をみないのであれば、OsiriX MDを購入する必要はなさそうです。ただし、日常的にたくさんのCT画像をみる環境にある場合には、OsiriX MDを使用するのが望ましいといえます(画像診断を専門とする獣医師については、言わずもがな、ですね)。